仮想通貨で得られた利益は、雑所得として課税対象となります。また、総合課税である(給与所得など他の所得を合算した所得に対して税金を計算する)ため、株取引やFXと比べて不利になります。
仮想通貨取引は、株取引やFXと比べて税率が高いとよく聞きますが、どのぐらい税金がかかるかをあまり知らずに怖がっている人が割と多いように思います。
そこで、課税所得金額((給与所得+雑所得etc)-各種控除)と、所得税の関係をグラフにして、課税所得に対する所得税の割合(実効税率)を見える化しました。
グラフをタップすると、課税所得額/所得税/所得税率が表示されます。※目安としてご利用ください。
ポイントは、2つあります。
1つ目は、額面収入から各種控除を除いた額に、税率がかかるということです。例えば、額面収入600万+仮装通貨収益100万=700万だからといって、税率は23%ということにはなりません。いろんな控除を引いた額(課税所得金額)に対して、税率がかかってきます。額面収入600万の例で、簡略化のため、給与所得控除のみ考えると、控除額は、600万×20%+44万=164万となり、課税所得は、600万-164万+100万=536万となります。
2つ目は、税率は段階ごとにかかってくるということです。例えば、課税所得金額が、350万だったとして、税率は20%と考えるのは誤りです。195万×5%+(330万-195万)×10%+(350万-330万)×20%=27.25万+(復興特別所得税2.1%)が正しいです。この計算を毎回やるのはめんどくさいため、所得税の速算表(下表)では控除額を利用して、「課税所得金額×税率-控除額+(復興特別所得税2.1%)」と簡易に計算できるようになっています。
収益をあげるほど、税率は上がっていきますが、巷でよく言われる「所得税+住民税で利益の半分が持っていかれる」レベルに達するには、グラフから課税所得金額で8000万前後が必要なことがわかります。
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円〜1,949,000円 | 5% | 0円 |
1,950,000円〜3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
3,300,000円〜6,949,000円 | 20% | 427,500円 |
6,950,000円〜8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
9,000,000円〜17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円〜39,999,000円 | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
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